こんにゃくの神様 中島藤右衛門
2020.03.10|
こんにゃく博士コーナー
こんにゃく界では、歴史上2つの革命的な出来事があるといわれています。 一つ目は、最初にこんにゃくを食べたことでしょう。ねずみも食べないこんにゃく芋を食べ物にしたことは、食物連鎖の頂点に立つ人類の英知と言っても過言ではないでしょう。しかし、最初にそれをやってのけたのが誰なのかは、あまりに昔過ぎてわかりません。
そして、二人目は、こんにゃく芋を粉にする方法を考えたことです。それまで芋でしか流通されていなかったこんにゃくは、傷みやすく日持ちしないため、秋から冬にしか食べられないものでした。それが粉になったことで、1年中食べられるようになり、軽量化したことで、産地だけでなく全国で各地へ流通されるようになり、こんにゃくは庶民の口にも入るものになり、その消費は爆発的に飛躍したそうです。そんなすごい発明をした人が茨城県大子町の「こんにゃく神社」祀られている中島藤右衛門です。
「伝えられるところによれば、藤右衛門が粉こんにゃくを発明したのは、江戸時代安永5年(1776年)。このとき藤右衛門32歳で、発明までには18年かかったというから、粉にするのを思いついたのはまだ少年時代だったことになる。」(「こんにゃくの中の日本史」武内孝夫著より)