こんにゃくの字の歴史
2020.05.25|
こんにゃく博士コーナー
●蒟蒻:中国の詩『蜀都賦』(300年頃)にすでに「蒟蒻」の記載があります。わが国では、935年『倭名類聚抄』の中に登場します。
●己仁也久:990年ごろ『康頼本草』にこの字で書かれています。
●こにやく:996年ごろ『拾遺和歌集』―古い辞書にはたいてい「こにゃく」とされています。
●苟若、葯蒻、蒟頭:1180年ごろ『以呂波字類抄』という書物ではこんな記載があります。
●昆若:1444年『下学集』 ●根若:1597年『鹿苑日録』 ●褐腐:1650年以降、中国の科学書『物理小識』の中にこんにゃく製品を指しています。 日本では、江戸時代にこの字が多く使われています。凍らせたこんにゃくを「凍子」としたものもあります。
●鬼芋:1698年『書言字考節用集』など。「鬼頭」としたものもあります。
●蒟蒜:1701年『摂陽群談』 ●菎蒻:1709年『大和本草』など ●蒟蒻餅:1713年、こんにゃくの製品のこと。『倭漢三才図絵』
・その他の言い方 にやく:1449年『大上﨟御名の事』に出る官女ことば えどゆき:奈良県吉野地方の方言 てんぴら:滋賀県坂田地方の方言 でんがく:岐阜県稲葉地方の方言