三重県とこんにゃく
2020.07.20|
こんにゃく博士コーナー
こんにゃくといえば、群馬県!玉こんにゃくといえば山形県! という人は多いと思います。 全国一のこんにゃく芋の生産地が群馬県。そして全国一のこんにゃくの消費地が山形県なのです。 ところでなんで三重県でこんにゃくなの? という質問はよくいただきます。 なぜ三重県でこんにゃくなんでしょう。 実は、現在のように群馬県で、大量にこんにゃく芋が生産されるようになったのは、戦後になってからなんです。 それまでは全国各地で、こんにゃく芋の生産が行われ、その土地土地の芋を使ってこんにゃくが製造されていました。 だから、群馬県だけじゃなく、全国各地にこんにゃく屋さんがあります。 そして、三重県でもこんにゃく芋がとれました。それはそれは品質の良いこんにゃく芋がとれたそうで、上野屋は、もともと地元でとれる品質のいいこんにゃく芋を京都や大阪のこんにゃく屋さんに販売するこんにゃく芋の卸問屋をやっていて、評判がよかったそうです。
江戸時代にお伊勢参りの珍道中が描かれた十返舎一九の「東海道中膝栗毛」という小説に1か所だけこんにゃくが出てくるところがあります。それが、安濃津(現在の三重県津市)です。三重県のこんにゃく芋が有名だったことを裏付けるエピソードと言えるかどうかは別として、古くから三重県で盛んにこんにゃくを作っていた証拠ともいえます。